抜かずに治す「歯並び」のまえがき

院長が執筆した抜かずに「治す歯並び」のまえがき部分を抜粋して掲載しております。

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まえがき

最近の医療技術の進歩には目を見張るものがあります。歯科矯正の分野でも材料・技術のめざましい発達で、歯並びがとてもきれいに治るようになりました。そして、非常にたくさんの人が矯正治療を受けるようになり、それに伴って、熟練した矯正歯科専門医だけでなく一般の歯科医や大学を卒業したての若い歯科医までもが治療を行うようになりました。

こうして、矯正治療に興味がもたれ、広がっていくことは、とても喜ばしいことだとは思います。しかし、一方で、技術が発達し材料が進歩した分だけ、それらに頼り過ぎ、精密検査もせず、表面的に歯だけを見て安易に装置をつけ、矯正を行う歯科医も残念ながら増えているようです。歯の状態やそのまわりの状況をよく調べ、精密検査で不正咬合の原因を確認したうえで行うのが、本来の矯正治療の在り方のはずです。しかし、精密検査を行っても、治療に対する考え方や方法の違いが、多くの矛盾や疑問を生み出していることも事実で、わたしのところにも数多くの問い合わせをいただいています。

本書は、見た目の美しさだけはなく、体にやさしい本当に体の健康を考えた歯科矯正治療はどうあるべきかをテーマに、私の矯正治療医としての経験から書き下ろしたものです。

現在、一般に行われている矯正治療の中には、健全な小臼歯を便宜的に抜いて隙間をつくり、歯並びを整えるという方法がとられています。治療を受ける患者さんは、それしか方法がないのだろうと思い、それを当然のこととして受け入れていることでしょう。

しかし、今まであまり追求されなかった根本的な原因除去による治療によって、健全な歯を抜かずに歯並びをきれいにすることは可能なのです。そして、この歯を抜かない治療こそが、真に体の健康を考えた治療法であることを私は確信し、実践してきました。本書は、その治療レポートでもあります。

なお、本文の中には難しい言葉も出てきますが、巻末の用語集を参考にして読んでください。より豊かでよりよい人生を送るためには健康が重要な鍵を握っていることは間違いありません。健康の大切さは失ってみてはじめて分かるもので、失ってからではなかなか元に戻りません。

本書が読者の皆様の「転ばぬ先の杖」となり、読者の方々の、また、将来のある子供たちの健康に役立てば幸いです。

岸本雅吉

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